milanhime夜未眠

　ゴールこそサッカーの醍醐（だいご）味だ。ブンデスリーガは１７日に年内最終節となる第１７節の２試合が行われ、ブレーメンがボルフスブルクに２―１で勝利。前半戦を首位で折り返した。１試合平均２・７６得点は欧州４大リーグで最多。誰もがゴールを決められる「全員攻撃サッカー」でドイツの頂点を目指す。

　ブレーメンは年内最終戦を白星で飾り、前半戦の首位が決定。ドイツでは全日程の半分を消化した時点の首位チームは、非公式ながら「冬の王者」（または「秋の王者」）の称号を手にする。Ｗ杯ドイツ大会得点王のドイツ代表クローゼは「今年はキャリアの中で最も成功した１年だった」と“有終の美”を喜んだ。

　前半１７分にクローゼの右クロスをＤ・イェンセンが右足オーバーヘッドで決めて先制。同３４分のＰＫをジエゴが失敗したこともあってリーグ最少失点のボルフスブルク相手にてこずった。だが、後半４１分にゴール正面約３０メートルでのＦＫで、ジエゴが横に流しフリングスが止めたボールを、ブラジル人ＤＦナウドが右足で豪快に叩き込んだ。

　欧州ＣＬは優勝候補のチェルシー、バルセロナと同居した組分けに泣かされ、１次リーグで敗退。周囲からは同情や敗退を惜しむ声が上がった。それほどブレーメンの攻撃的パスサッカーは魅力にあふれる。フリングスは「毎日ショートパスとダイレクトプレーの練習をしている。だから、試合では目をつぶってでもパス交換できるんだ」と胸を張る。

　今季国内リーグの得点者は１５人に上る。これは欧州４大リーグ全７８チームで最多だ。欧州王者バルセロナは今季国内リーグでＤＦ登録選手のゴールは０。“全員攻撃サッカー”という意味では、バルサをもしのぐと言って過言ではない。センターバックながら積極的に攻撃に参加するナウドはその象徴的存在。９日のフランクフルト戦でハットトリックを達成するなど早くも６ゴール目で、シャーフ監督は「彼は攻撃能力がある。それをきょうも生かしてくれた」と目を細めた。

　ブンデスリーガが始まった６３～６４年以降、「冬の王者」は４３チーム中２９チームまでが優勝しており、最近４シーズンも逃げ切りＶだった。「今の調子をキープできれば、私たちを止められるチームはない」とフリングス。リーグ戦は来年１月２６日まで中断するが、ブレーメンの攻撃マインドが変わることはない。

●ブレーメンの得点内訳
　無得点は第３節シャルケ戦（０―２）だけで、６得点が３試合。ホーム（１試合平均２・２２得点）よりアウエー（同３・３８得点）で得点力がアップするのが特徴  the end.